「腰が痛くてしょうがない」など、腰痛の症状に悩まされていませんか?
腰の痛みは体を動かすことで改善していけるので、筋肉トレーニングやストレッチをして自分で治してみましょう。
運動のほかにマッサージ・ツボ治療・瞑想などによるメンタルケアも、腰痛改善効果がありおすすめです。
腰痛改善の筋肉トレーニング
腰の痛みを予防・改善するために最も効果的な方法は、周辺にある筋肉をトレーニングで鍛えることです。
腰痛になってしまう理由の大半は筋肉が元になっているので、痛みに対処するには筋肉トレーニングが有効となります。
体を支える腰の部分は常に大きな負担を強いられるため、腹筋・骨盤・背中あたりの筋肉が強くないと腰がしっかり体を支えられません。
腹筋強化・骨盤傾斜運動・背筋伸張運動の筋肉トレーニングを行い、腰の働きをサポートする周辺の筋肉を強くして改善しましょう。
筋肉トレーニングは、できる限り痛みが治まっている時に行いましょう。
痛みが強い時や痛みが増す場合にはすぐに中止して下さい。
【1】腹筋強化
- 床に横になって仰向けの姿勢になり、足の裏を床につけて膝を少しだけ曲げます。
- 太ももに両手をのせて、上半身をできるところまで起こしてください。
- 5秒ほど状態をキープして、上半身を元の位置に下ろしていきます。
トレーニングの回数は、1日10回を目安に行いましょう。
上半身を起こすのがきつければ、お腹に力を入れながら頭を起こすだけでも大丈夫です。
頭を起こしてトレーニングする際は、あごを引くようにしてください。
【2】骨盤傾斜運動
- 床に横になって仰向けの姿勢になり、足の裏を床につけて膝を少しだけ曲げます。
- 両腕は横側において、床から背中が離れないように意識しながら背中を床に押します。
- 次にお尻に力を入れながら、腰を少し持ち上げてください。
- 5秒ほど状態をキープして、腰を元の位置に下ろしていきます。
トレーニングの回数は、1日10回を目安に行いましょう。
腰が反り気味になっている人に、この運動は特におすすめです。
反り腰が常態化していると他の人より骨盤が傾きやすいため、骨盤傾斜運動を積極的に行った方が良いです。
【3】背筋伸張運動
- 床に横になって仰向けの姿勢になり、太ももを上半身の方に寄せ膝を両腕で抱えます。
- 両腕で抱えたまま膝をできるところまで、胸元に寄せてください。
- 5秒ほど状態をキープして、両腕と両足を仰向けの状態に戻していきます。
トレーニングの回数は、1日10回を目安に行いましょう。
背筋伸張運動は猫背の矯正にも良いので、背中が丸くなっている人の改善トレーニングとしても適しています。
腰痛改善におすすめの7つのストレッチ法
意識する箇所は?
筋肉がかたくなり血流が滞っていることも、腰痛が起こる原因になります。
腰の痛みを改善させる方法として、筋肉を伸ばしてほぐし血流を活性化するストレッチもおすすめです。
ストレッチは背筋・お腹・腰・太ももの箇所を意識して行うと、腰回りの血流が良くなるので腰痛が軽くなり改善していきます。
体を動かすのが苦手な人でも簡単にできるように、寝たままや椅子に座りできるストレッチも紹介するのでチャレンジしてみてください。
ストレッチは筋肉の強化が目的ではないため、回数は1回だけでも大丈夫です。
痛みが増す場合にはすぐに中止して下さい。
【1】腰のストレッチ
- 骨盤部分に両手をあてて、両足の間を少し開けて立ちます。
- 口から息を吐きつつ上半身をできるところまで、後方へと弓なりになるように曲げてください。
- 3秒ほど状態をキープして、上半身を元の位置に戻していきます。
【2】背筋ストレッチ
- 立った状態で両腕を前に伸ばしたら、上半身を前方へと倒します。
- 5秒ほど状態をキープして、ゆっくりと上半身を元に位置に起こしてください。
- 前かがみになった上半身を戻す際に、回転するように肩も一緒に動かしましょう。
【3】お腹のストレッチ
- あごを引き正面に顔を向けて、両足の間を少し開けて立ちます。
- お腹を思い切りへこませながら、片足をできるところまで上げてください。
- 20秒ほど状態をキープして、へこませたお腹と上げた片足を元の位置に下ろしていきます。
上げる足を替えて、同じように行いましょう。
【4】太もものストレッチ
- 両足の間に隙間ができないように揃えて立ち、片足の膝を曲げて同じ側の手で足の甲を持ちます。
- 手に持った足の甲をお尻の部分に寄らせ、曲げた膝を後方へと持っていきお尻にかかとをつけてください。
- 20秒ほど状態をキープしたら、片足を元の位置に下ろしていきます。
上げる足を替えて、同じように行いましょう。
【5】前屈・後屈ストレッチ
背筋・お腹・腰・太ももをまとめてストレッチしたいときに、前屈・後屈ストレッチをしましょう。
腰痛改善に効く箇所のストレッチをいっぺんにできるので、ストレッチにかかる時間が短縮されます。
前屈のストレッチは以下の通りです。
- 床に座り両足をまっすぐ前に伸ばしたら、両腕も前に伸ばし上半身を前方へと倒します。
- 足のつま先に手をつけて、上半身をできるところまで太ももへと寄せてください。
- 2分ほど状態をキープしたら、上半身を元の位置に起こしていきます。
続けて後屈のストレッチになります。
- 床に横になってうつ伏せの姿勢になったら、両腕のひじを床につけて上半身を起こします。
- 両足の膝を曲げてお尻にかかとを寄せて、両手で同じ側にある足の甲をつかんでください。
- お尻とかかとの間を開け、上半身をできるところまで後方へと曲げましょう。
- 90秒ほど状態をキープしたら、全体を元の位置に戻していきます。
【6】寝たまま楽に行うストレッチ
- 床に横になって仰向けの姿勢になり、片足の膝を曲げて両手で太ももを持ちます。
- 手に持った太ももを胸元に寄せたら、曲げていた膝を伸ばしてください。
- 20秒ほど状態をキープして、両手と方足を元の位置に戻していきます。
上げる足をかえて、同じように行いましょう
【7】椅子に座って行うストレッチ
- 背もたれと少し距離を開けて椅子に座り、背中をまっすぐ伸ばします。
- 肩のあたりまで両手を横に上げたら、上半身を右側にひねってください。
- 5秒ほど状態をキープしたら、左側にかえて行いましょう。
筋トレやストレッチを行う時の注意点
腰の痛みを緩和するための改善策である筋トレやストレッチを行う時は、注意しなくてはならないことが3点あります。
- 慣れるまでは回数を減らして、無理のない範囲で行う
- 腰痛で通院している場合は、主治医に相談する
- 正しい姿勢で生活するように気をつける
筋トレやストレッチに体が慣れない内は、筋肉痛になりやすいです。
最初に行う時は体に負担がかからないように、回数を少なくしましょう。
痛みが増す場合にはすぐに中止して下さい。
慣れたら通常の回数に増やしていく方が、体にとって安全な進め方となります。
通院して治療を受けている状態は腰痛の症状が重い可能性があるため、自己判断で筋トレやストレッチをしない方が良いでしょう。
姿勢が悪い状態で過ごしていると、筋トレやストレッチを行っても腰痛を改善できません。
腰の痛みは姿勢の悪さも影響しているので、正しい姿勢を心がけるようにしてください。
電気治療の低周波治療マッサージ
筋肉のこりをほぐし血流を促進させる働きがある電気治療の低周波治療マッサージも、腰痛を改善する方法として期待できます。
マッサージに使う低周波治療器は、家庭用の物でもちゃんとした効果があります。
腰にパッドをつけて体に電気を通すことで、慢性的な腰の痛みを軽くすることが可能です。
腰痛に効くツボ
ツボの中で「 腎兪」(じんゆ)と 「委中」(いちゅう)の2つのツボは、腰痛に効くので押すと痛みを和らげられます。
腎兪がある場所はちょうどヘソと同じ高さにあり、背骨と指2本ほど離れた外側左右にあります。
委中がある場所は両脚の膝裏になり、横しわが集まるくぼんだ部分の真ん中あたりです。
腰痛のための3つのメンタルケア
体が痛い時は気持ちが落ち込みがちになります。
腰痛に対してもメンタルケアをするようにしましょう。
心のリラックス効果がある瞑想・呼吸法・ヨガは、メンタルケアに最適な方法です。
1.瞑想
腰が痛いと痛みが気になってしまい、必要以上に腰痛を感じてしまう場合があります。
目を閉じて思考をクリアにする瞑想を行うと、痛みを気にしすぎることが減っていくでしょう。
瞑想は自分を客観的な視点で見れるようになるので、痛みに思考が集中しそうになった際にセーブできるようになります。
2.呼吸法
腹式呼吸法は過敏な脳と自律神経の働きを落ち着かせることができ、痛みを感じた時のメンタルケアに打ってつけです。
腰痛で気持ちが辛くなったら、ゆっくりと腹式呼吸法を試してみてください。
腹式呼吸を繰り返していく内に、精神も安定していきます。
3.ヨガ
ヨガはストレッチ効果と瞑想・呼吸法の効果も合わさっているので、心身両方のほぐしができる万能さがあります。
腰に良いヨガのポーズを行っていくと、体のストレッチと心のリラックスになります。
ポーズの流れについて紹介します。
- 床に横になってうつ伏せの姿勢になり、胸あたりの横に手をおきます。
- 両足の間を少し開けておき、鼻から息を吸いつつ背筋に力を入れて上半身を後方へ上げてください。
- 腹式呼吸を5回ほど続けながら状態をキープして、口から息を吐きつつ上半身を元に位置に下ろしていきます。
状態をキープしながら腹式呼吸するのがきつければ、1~2回だけでも構いません。
まとめ
腰痛の改善方法について効果的な方法をまとめて解説しましたが、どの方法も長い目で続けていくことが大切です。
腰の痛みは良い方法を試しても効果が出るまで、ある程度の期間がかかってしまいます。
じっくりと腰の痛みと向き合って、時間をかけて治していきましょう。
監修:松林伸弥 / やつひめ整骨院代表
柔道整復師 / 全国冷え症研究所 八女分室 所長
この世界で20年の経験。自分の整骨院を開業して13年。
今までの総患者数15,000人以上サポートし、リピート率約80%を実現している。
とにかく日常生活を思い通り過ごしてもらいたいということが一番。
自身の経験で、高校の柔道活動の中、ケガをして、近くの整形外科に行くと、レントゲンに異常がなかったので、湿布をだされて終わりという処方でよくなりませんでした。
わらをもすがる気持ちで近くの整骨院にいったところ、先生が試合で、少しでも全力が出せるようにと親身に接して下さいました。本当に嬉しかったです。
同じように悩む患者さんに全力でサポートしたい!と思い今日に至っています。