水の摂取について

水の摂取について

私たちが生きていくうえで必要不可欠な「水」について今回はお話していきます。

人の身体は、食べ物がなくても水分があればおよそ1か月は生きる事ができるそうです。

しかし、水がなければ2,3日で生命維持が困難となってしまいます。

気温が上昇し、熱中症が増えてくるこの季節。水について少し考えてみましょう。

 ◆体内での水のはたらき 

水は私たちの身体に最も多く存在する物質で、半分以上をしめています。その水の主な働きは「物質の運搬」と「体温調節」です。

○物質の運搬

血液中の血漿は成分の約9割が水分で、栄養やホルモンなどを運びます。リンパ液は血液から排出された老廃物を体外へと排出する役割があります。

○体温調節

体内の水分は、体温を調節する役割があります。例えば、暑い夏に汗をかくことは、体温の上昇を防ぎます。水は蒸発する時に熱を奪う性質があるので、皮膚から汗が蒸発する時に熱が奪われ、皮膚の表面温度が下がるというメカニズムになっています。

 1日の摂取量と排泄量 

私たちが1日に必要な水分量は約2.5ℓと言われています。その中には飲料水や食べ物から摂取する水分と、体内で食べ物を分解し、エネルギーに変える時にできる代謝水があります。

平均的な一日の水分摂取量の数値は、飲料水からが約1.2ℓ、食べ物からが約1.0ℓ、代謝水からが約0.3ℓの約2.5ℓといわれています。歳を取ってくると飲料水1.2ℓ摂取出来ている人が少ないらしく、これが熱中症などの原因にもなるようです。意識的に1.2ℓ飲むように心がけましょう!

では、一日の排出量はどうなっているのでしょうか?

尿や便で約1.6ℓ、呼吸や汗で約0.9ℓ排出されています。実は、寝ている間や、入浴中は汗をたくさんかいていて、水分が不足しがちです。起床後や入浴後にコップ一杯程度は水を飲みましょう。また、朝一で水を飲む場合は体温が低下しているので、冷たい水ではなく、常温の水をお飲みください。

 ◆水を飲むことのメリット 

○代謝がよくなる。

水を飲むことで血液の循環がスムーズになり、栄養などが全身にいきわたりやすくなります。そして、不要な老廃物を体外へと排泄し、代謝を促すので、デトックス効果や美肌効果などが期待できます。また、水分が足りないと腎臓への負担が強くなるので、内臓にもやさしくなります。

○便秘の解消

水分不足になると便が硬くなり、体外へと排出困難となり便秘を引き起こします。毎日適度に水を摂取することで老廃物の排出に必要な水分が保たれ、腸の動きも活発になり、お通じがよくなります。

 ◆水を飲まないと・・・ 

毎年夏になると子供を中心とした熱中症のニュースが多く流れます。熱中症の対策には水分補給が大切です。中高年においては、熱中症により脱水状態になることで血液が濃縮され、脂肪の多いドロドロの血液、高血糖のベトベトの血液へとなり、血栓ができやすくなります。その血栓が流れたりして、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすのです。

のどが渇いたと感じた時にはすでに水分が不足しています。のどが渇いた時にはたくさん飲むのではなく、こまめに補給することを心がけましょう!

私は水分をたくさん摂取しているという方で注意してほしいのは、冷たい水をお腹がチャポチャポいうほどは飲まないようにしてください。冷たい水を一気に飲むことで体温の急激な低下を引き起こし、冬場になると冷え性がひどくなります。お腹をゆすってチャポチャポいう場合は飲みすぎです。これも冷え性の原因となりますので、水分摂取はこまめに摂取するという事を大切にしてください。

 

 

この記事を書いた人

監修:松林伸弥 / やつひめ整骨院代表

Shinya Matsubayashi

国家資格:柔道整復師
社団法人全国病院理学療法協会公認
運動療法機能訓練技能士
財団法人日本体育協会公認
スポーツリーダー
特定非営利活動法人オーソティックスソサエティー公認 
フットケアトレーナー マスターライセンス取得
全国冷え症研究所
八女分室室長